M&A失敗の要因
M&A失敗の要因分析
ことM&Aにおいては後進国と言われてきた日本だが、近年では日本でのM&A件数は増加の一途をたどっている。紙面には毎日のように企業の合併・買収の記事が賑わい、M&Aという言葉に対しても耳慣れてきたのではないだろうか?
そういった中でM&Aに対するネガティブなイメージよりも、本来あるべき企業存続の重要な戦略としてのM&Aが見直されて来ているとも言える。
しかし、全てのM&Aが上手く行くのか?と言うと答えは「否」である。
見事に成功させているケースは希少で、ベストな組み合わせに見えるM&Aが失敗に終わる事も多く、ただ同じ企業の中に2つの会社が存在しているだけに終始してしまっているケースがまま見られる。ここでは、そのM&Aの失敗の要因に目を向けてみよう。
M&Aにおいて大切なことは財務面や企業間のシナジーばかりに注目して、社員の気持ちやモチベーションを勘定に入れない企業が失敗しているという事実である。
“人”に関わる要因
図1は、M&Aにおける失敗の要因をアンケート形式でまとめたものだ。
【図1】M&Aの失敗要因
この失敗の要因を詳細に見ていくと、「従業員同士が旧会社意識が強すぎる」が第一位。「経営陣の旧会社意識が強く、自分の保身しか考えていない」が第二位。続いて、第四位の「経営陣のメッセージがきちんと伝わってこない」、第五位の「従業員が平等に扱われていない」など、“人”に関わる要因が非常に多いことがわかる。
失敗要因の全体に占める“人”が原因となる部分は、実に55.1%を占めるという事になるのだ。
これは、経営者と従業員の意思の疎通がなされていない事を象徴しており、同時に現場まで含めた人材がM&Aを成功させる意義を理解していなければ成功しないという事を表している。
企業における価値や金を生み出すのは現場であることを考えれば当然といえば当然の事と言える。
→「なぜ失敗するのか?」




